熱美・・・


熱美は驚き、そして心から喜んだ。
昔の事などもう忘れている。
片思いに違いない。
きっとそう。
ううんそうだ。

しかし小栗は覚えていた。
中学の頃の彼女を少しでもリアルタイムで心にとどめておいてくれていた。


オグリサマ・・・


恋する乙女にブレーキなんてない。
チラ・・と右上に頬を赤く染め長身の小栗を見つめる彼女の眼差しはそう、思春期の女の子誰もが持つ煌きで
輝いていた。