大人しい子だった。
天才少女と呼ばれ勉強がよくでき常に学年で一番。
だが無口で友達がいず、教師たちに守られながら無菌パックの中、成長してきた細身の黒髪、可愛いらしい女の子

いつも無表情で笑った顔を誰も知らない。
それでも陰ながら男子には人気があり、密かに憧れるクラスメイトだっていたはずである。

山本さんって下の名前、香織っていうんだ。可愛いよなぁ。

でもしゃべらないし大ゴボウのお気に入りじゃん

遠くから見てる分には・・・な。

笑ったりしゃべったりしたとこ見た事ないよなー・・・

ちょっと頭がいいからってきっとチョーシこいてるのよあの子!!

そんな子だった山本香織。
たが今日、香織は人生初めての敗北をたっぷり味わい、卵の殻をパリン、と破られ生まれたままのウブな姿を皆に晒しそして生まれてはじめて腹の底から大きな声を出した。

あ!・・あひいいぃぃーーっ(泣)!!!!

ん!!・・んふっ!!!!


大人しい彼女があまりの痛さに耐えかね叫び発狂し抑えられないケツの痛さを少しでもやわらげる為無意識のうちに片足を上げしびれるヒップをクールダウンさせる惨めな姿は一部の密かに彼女に憧れていた男子生徒たちを
失意の底に落とすのには十分すぎる映像であった。
1人で本を読んでいる香織・・・
鞄を両手でキチンと持ち登校する学生服姿の香織・・・
プライドが高くても男子たちにとっては゛憧れの存在゛、夢想するに足りえる理想のお姫様だったのであろう。

山本さんは他の女子とは違う。

憧れでいいんだ・・・

堕ちてもよかった。
裸にされ、慰み者にされても男たちの想像通りの大人しいままの山本香織でただ力なくス・・・と気絶してくれれば
それでよかったのである。
体罰は・・しょうがない。
でも彼女はやはり、やはりあの゛山本香織゛のまま倒れて欲しかったのである。
だが、しなやかな裸体を力で破壊され、気高いプライドも力で叩き潰され最後、小さな彼女に残ったのは必死で生きるみっともないまでの赤裸々な人間臭さだけだったといえる。


ケツ・ラインダンス・・・

ソレは彼女にとっては生きる為のものであり男たちにとっては百年の恋が冷めた悲しい瞬間なのであった・・・