ただれた足、傷だらけの体、顔中アザだらけのエナは裸のままソーセージ大国の街の中心部、クンセイ広場を馬に引きづられ歩かされる。
荒縄は両手の甲に十字に縛られ首にきつく通され、休もうものならば両手の甲、関節、腱、そして首に激痛が走る
しくみである。
見物客は希代の剣聖、エナを見にさまざまな町民達が集まった。
ただ見に来ただけの者、彼女に親兄弟を殺された怨念の者、彼女の痛々しいボディーをにやつき、見つめる
色きちがいな男・・・灼熱の中、熱く熱した石畳の道を彼女はただただ歩くしかなかった。


お水・・・・ああ・・・・・


右目は潰され左目もフラフラの意識の中、歩くのがやっとであった。
恥ずかしいという意識はもうなかったはずである。
少なくとも昨日、数えきれないソーセージ兵に慰み者にされ、何度も舌を噛み、自殺を考えた悪夢に比べればまだ
マシであった。
しかし抵抗はある。
街の町民を見、エナは故郷、フリートの老婆や子供達、青年達とやがてかぶらせて見てしまう。


・・・・・・・・いや・・・・みないでみんな・・・・


もしこんなエナの姿をフリートの民やジイが見たらどうだろう。


いや・・・・エ、エナはいけない子です。ごめんなさい、こんな・・・・・


オ○ニーさえ知らない彼女の股間は少しだけ湿り、汗に似た若くみずみずしい体液がこぼれ、落ちていた。
人一倍おくてで恥ずかしがり屋の彼女は幻覚に似た夢想をし、顔をほてらせ歩いてく。
先は長い。
よくある教会はまだ豆粒ほどに小さいし先の先まで人垣が晒し者の剣聖見物に繰り出している。
中傷、罵声、そして石などを遠慮なく投げつけられ、エナは何度も意識が飛び、ぐらつき、そのたびに揺れ、町民達の
渇いた歓声と冷ややかな笑い声が幾度となく晴れた空に飛び交った。