フリートの小さな大地でエナはついに半裸になった。
むし暑い真夏のヨーロッパ地方の小さなこの国で幼い彼女は育ち、水車や緑溢れる草原を遊び場にしていた。
もう彼女は幼くはない。
成人女性のソレを持ち、あどけなさは残したまま沢山のフリートの民達の前で半裸になったのだ。


どこまでも愚直・・


だったのかも知れない。
こんな形でしかエナはここには戻ってこれなかった。
しかし民達は分かっていた。


無心の心・・


エナが自らの鎧を切り、裸になる。
この行為はある時代への終焉を暗示させ、彼女は身をもってそれをおこなったのであろう。。