伏せていた。 顔は、確かに伏せていたが泣き声までは消せなかった。 初夏の日差しがプリズムのように教室に差し込む さわやかな牛後。 千歳の女の子っぽい、 可愛い泣き声はさすがに クラスメイトの心をついた のかヒソヒソ話もない。 が、千歳は限界を超えた から泣いた、いや、岸本に泣かされたのであって 誰にも見られない彼女の 泣き顔は鼻水を垂らしヨダレを垂らし、顔も真っ赤 でまるで小さな妹が近所 の男の子に泣かされ、 お兄ちゃんに助けを求めている、まさにソレであった。 (うええぇーんっ、ち、千歳をいじめないでぇー!) 男がこの顔を見れば、汚い以前に「千歳って・・可愛いなぁ」と思うであろう。頭もなでなでし、アイスクリームでも買ってあげたくなる。そんな子。 犬上千歳。 しかし、残念ながら彼女はもう裸にされた女なのだ。そのレッテルは一生 ついて回るのは間違いない。 そして、もう一つ残念・・ といおうか嬉しいといおうかお仕置きは終わりではない。 前の黒板を見ていただきたい。 ごく太マジックケツバット ・・・・・ 彼女のミサイルボディの 禁句なゾーン・・・ 彼女の゛終わり゛は刻々と 近づいていた。 |