魔子物語3  魔子、下着姿で往復ビンタされる

 


自宅へ帰ったその夜、魔子は眠れなかった。

勿論あれだけの事があれば誰でもそうだろう。

彼女がヤってしまった後はさすがに勝美も何もしなかったが授業も休み時間もそして

お昼でさえも魔子は誰とも口を聞かなかった。

魔子はクラスメイトが、先生が、親友の樹里さえも目を見るのが怖くなってしまった

のだ。

が、実はベットの中で考えていたのは俊一の事だった。

(・・・・どうしよう。俊一君。・・・体が魔子、とても熱いよぉ・・・)

性に目覚めた体ははちきれんばかりのうずきを覚え、股間はいつでも彼女の繊細な指

がぬめりこむのを待っているかの様に熱かった。

勿論乳首は薄いブラジャーと綿のピンク色バジャマが触るだけで、炊き立てのお米の

様にピン、と元気に立っていた。

18才の少女・・・といってももう大人だからそれは普通じゃないか?とも思うのだ

が、クリスチャンの学園に通う彼女にとっての゛性゛はやはり邪悪なものとして教育

を受けているのだろう。

汗は出ないが俊一の事を思うと涙が出てしょうがなかった。

魔子はほんとは彼がすごい好きで知らないフリをしながらサッカーの試合の応援に1

人で行ったり放課後の俊一の1人もくもくと練習する姿を週に3回は見つづけていた

のだ。

(・・・引っ込み思案の私とは違う活発て゛笑顔の素敵な人だなぁ。・・・・でも、あ

んなに素敵な人ならGFも沢山いるだろうなぁ。)

空想だけが彼女の全てだった。

それがここ1ケ月、なぜか俊一は魔子にアプローチをしてきていたのだ。

わずか5分程度の、そのささやかなぎこちない会話を思い出しながら夜、まぶたを閉じ

る前に必ず彼女は俊一におやすみの言葉を交わしてから寝ていたのだ。

のだが・・・

(どうしよう・・明日。魔子・・どうしたらいいのよ。うう・・・・)

泣きながら寝返りをうち、更に魔子は頭に浮かんでくる俊一の笑顔を必死でかき消そう

としている。

あの朝礼での野外射精で得たあのジェットコースターのようなHIな感覚を思い出し、

「もう一発俊一君でヌこうよぉ。鍛えてるからちょいマッチョだよぉ」と甘い声をささ

やくもう1人の自分がいた。

イキそうになる心を何度も理性がはねのける。

 

「ダメッ!!ここでしたら・・・あなたは結局淫乱なんじゃないの!俊一君がほん

とに好きなら・・・あの人を汚さないで。自分に負けないで」

体中が気が付いたら大汗だ。

バジャマのボタンを2つはずすと胸の谷間がガラス窓に写る。

(!・・・・・ダメ!!)

あわててボタンを付け直す。

彼女は本当は気付いていたのかも知れない。

そして勝美がつぶやいた事が真実なのかも知れないと。

(・・魔子はもしかしたらああいう行為が・・・好きなのかも知れない・・人に見

られるって結構快感。おもらししちゃったけど・・・ほんとはすごく気持ちよかっ

たの・・・)

マゾかも知れないし、S○Xがすごく好きかも知れない。

結局その日彼女はシャワーを浴びなおし頭痛薬を無理やり飲んで寝た。

そして運命の翌朝―――――。

いつもの並木道を歩くとやはりというか当たり前というかヒソヒソ声で彼女の噂話

を皆しているではないか。

かと思うと魔子が見るとスッと目をそらしあっちへ行ってしまう・・・

(・・・私は十字架を背負ってしまったのね・・・)

例え勝美に裸にされたとはいえ、聖なる秘所から白い液体を満ち満ちて垂れ流した

のは自分なのだ。

割り切るしかなかった。

登校途中、ついに俊一は現れなかったのが彼女のせめてもの救いだった。

「!!・・・あらっ?今日は取り巻きのBFはいないのねん」

勝美は相変わらず門の前にいて、さすがにせいせいしたのか老婆のようなイヤらしい

笑い方で魔子を迎えつつも顔は楽しそうだ。

魔子はゴクっとツバを飲み思い切って勝美に頼み込んだ。

「・・・勝美さん。き、昨日はごめんなさい。あ、あのぉ・・・」

「五十嵐・・さん。私もあなたにお話があんのよ。今日の放課後、学園内の教会で。

どう?」

「わ、わかりました」

「それからね、別に・・敬語じゃなくていいのよ。同い年なんだしさ。フフ」

(・・・・なんか雰囲気がちがう。・・・勝美さん、魔子の事許してくれるかも!)

魔子はほんの少しだけ気が楽になった。

なんだかんだ言って勝美も鬼じゃないし、さすがに昨日の件はいきすぎたと思い許し

てくれるんだ、きっと・・・・。

 

勿論彼女の安直な考え方はぜんぜんはずれていた。

マゾで可愛くてイジメがいのある犬っコロという最高のオモチャを捨てるほど理事

長の愛娘は甘くない。

案の定勝美は精鋭2人を引き連れ礼拝堂でなんと缶コーヒーをすすりながら待って

いたのだ。

そして魔子はやって来た。

「来たね。あっと、この2人は気にしなくていいのよ、友達だからね」

「・・・え、ええ。あ、あの」

「ふふっ、どもらなくてもいいのよ。可愛そうに、怯えさせてごめんね。で、相談

なんだけど、私の条件をのんでくれたら五十嵐さんの罰は終・わ・り。ってのはど

うかしら・・」

「・・・・その条件って」

「うんうん簡単よん。俊一君から手を引いて。嫌いだと言って欲しいのよ」

(!!・・・・・・・・・・そんなっ!?)

ポーカーフェイスだった魔子の顔が急に真顔になった。

頭も真っ白になったといっていい。

更に勝美は続けた。

「・・・・・・五十嵐さん、どうなの?正直に言ってくれていいのよ。あの」

と勝美はステンドグラスに浮かぶ聖母マリア様のホログラフを指さす。

「マリア様に対してウ・ソ・は!・・・分かっているよねぇ、五十嵐さぁん」

(!・・・・・ぐぐっ。嘘はつけないよぅ。・・・私は、私は・・・)

額からあぶら汗を流す魔子の表情をニヤニヤと楽しみつつ勝美+2人は彼女の返答

を待っていた。

とはいえこれは元々勝美の狡猾なワナでしかなく、魔子が実態のない神様にそれこそ

バカ正直に信仰しつくしている事を知っていて無茶な条件を持ち出したのだ。

勿論魔子の性格も読んでいたからじらしつつも俊一を大好きでたまらないのも計算

ずくで彼女を困らせているのである。

(ふん、もう答え出てんだろ?はやくしなこのおもらし野郎!!!)

3分程の時間がこれほど長く感じられた事も魔子はなかったかも知れない。

意を決すると魔子は勝美を見据え、しゃべった。

「勝美さんそれは出来ません。聖母マリア様の前で誓います。・・私は俊一君がとっ

ても大好きなの!!」

はじけるような大きな声。と、そこにパチパチと拍手が。

勝美たちだ。

「・・・・まいったわよ。うん。あんたがそこまであの人が好きだとはねえ。勝美、

 

感動してチビっちゃいそうよーん♪」

ギャハハハハーッ!!!と3人で盛り上がると勝美はいつもの彼女の顔になった。

「五十嵐―。あんったほんとにバカだねえ。嘘ついて難を逃れてさっ、裏で俊一と

付き合りゃいいのにさ。こんな作り物信じて」

飲み干した缶コーヒーを地面に叩きつけると勝美の生き地獄美少女ランドの開演だ。

まず連れの2人が魔子を捕まえ下着姿にむき勝美がデジカメで激写をする。

「くくくっ。魔子、これ何に使うんだと思う?あーあ、オヤジ系は注文細かくって

やだよねえ。色んなシチュエーションのあんたが見たいってよ!!昨日で3バカ餌

付け完了だよ」

3バカとは理事長と例の体育教師2人の事に違いない。

(いっいやぁっ!!)

「結構高く売れるんだよねぇ。んっ!?あらあらん、さっすが魔子ちんのパイオツ、

いやらし――――(*^.^*)

ホワイトイエローのシェイプアップブラは赤いりんごイラスト付き、細かいフリル

付きの可愛いデザインだが、例によって彼女の乳首はビンビンに立っていた。

「魔子。あんた神様を信仰している割には侮辱しすぎなんだよ。昨日は精液垂れ流して

今日は乳首ビンビンなんて。どうせそのパンティー脱がせば分かるんだよ。・・・・

濡れてるんだろ!?」

「・・・・は、・・はい。ぐっ」

「あんたが彼を好きなのは結構なこったよ。そりゃあたいがお前を裸にさらしたんだ

よ。でももらす、もらさないまでは五十嵐、あんた個人の問題だと私は思うよ。」

正論だ。

「クリスチャンの学園としてあたしは個人感情抜きであんたに体罰を下す!!」

目を潤ませながら超一流の策士、勝美次期理事候補はついに魔子を屈服させたのだ。

「・・・勝美さん、確かにあなたの言う通りです。昨日はあなたを正直、恨んでまし

た。・・・で、でももとわと言えば魔子の理性・・がか、快楽に・・負けたからなんで

すよ。こんな私でよければ・・好きにして下さい」

(来たね!その一言を待っていたのさ)

勝美は魔子の心の奥底に眠る「本当はいい子」だという彼女の最後のプライドまでズ

タズタにしたかったのだ。

うつろな瞳の魔子についに勝美の摂関が始まった。

「よおしっ!背筋をピンと貼りな!!」

「・・・・は、はい」

ビッターン!!!

「痛いっ!!」

 

バッチ―ンッ!!!

「あんっ!!」

パンパンパアーン!!!

「うっ、ぐふぅ」

叩きつづける勝美と衝撃に耐えられずに叫び声を出す魔子。

魔子の丸い頬はもちの様に柔らかで叩きやすく、勝美は約12発程の往復ビンタを

はなったのだ。

「ふん。今日はこれで終わりよ。どう?あたしの張り手は。マゾっ気たっぷりの魔子

ちゃんにはまだまだ物足りないかもねぇ」

ヨロヨロと勝美の目の前にひざまずく魔子はビリビリと両頬にしびれを残しながら

涙とよだれと鼻水を垂らし、捨てられた子犬のようにただただ震えるだけだ。

勝美の横で8ミリカメラとデジカメを淡々と回し続ける下級生たち。

彼女にとって超最悪のシナリオはこのワガママすぎる同級生と一部のオヤジたちに

とっては最高に美味しい照り焼きローストチキンなのかも知れない。

そしてやばすぎる権威主義者、勝美のオーダーはいまだ前菜を味わったばかりなので

あった。

 

第3話・完 次へ