魔子物語5 魔子、腹痛を我慢しブ、ブ゛リー
魔子はうずうずしていた。
いや、若くて恋する少女なら当たり前なのだがクリスチャンである彼女はその行為
を未だ邪悪なものとして捕らえていたのだ。
裸をさらし精液を流した彼女の体は実は熱くて熱くてしょうがなくなっていたのだ。
それも誰でもいいという訳ではない。
仲間俊一―――――――――――。
彼の事を思うと夜、眠れず失禁行為に飛ぼうとする自分を押さえるので手一杯なのだ。
初めての恋だった。
勿論彼女は可愛いし評判も良かったから他校の男子のアプローチもあったのだが、
男の子としゃべれないというだけで性欲に繋がる事はなかったのだ。
(私・・・やっぱし俊一君の事が大好きなんだ・・)
1人でお弁当を食べながら考えている。
ササミのチーズ巻きとか高菜とシャケのピラフ、ゴマだんごとかバラエティに富む
この弁当は実はお母さんの手作りだ。
勝美に殴られ続ける頬は痛いがごはんは味がしみていてとても美味しかった。
(母さん、魔子うらぎってるのかな。・・・ごめんね。成績悪いから・・分かんないよ
。うふふ)
樹里たちは屋上だろうか。
と、そこへまた真打のご登場だ。
「あぁーら、五十嵐さん美味しそうねっ!何これ、お母様の手作り!?お料理上手
なのね、羨ましいわぁ」
「別に、そんな・・・」
魔子はガラにもなく照れた。
大好きなお母さんのお弁当を誉めてくれた―――――――――――――――――。
すごく嬉しかった。
(!・・・・今だねっ!!)
サッとその隙をついて勝美は彼女の炭酸ジュースに即効性1の下剤を溶かし込んだ。
目ざとい読者はお分かりだろうが、そう、勝美の今度の狙いはソレである。
知らぬフリをし、勝美は消えた。
そしてすぐにチャイムが鳴り授業が始まったのだが案の定、魔子は腹に急激な痛みを
発し、トイレにいきたくなったのだ。
というよりいかないとヤバい。
グ、ゴロロロ・・と低音でおなかが鳴り始める。
何がいけなかったのか。
刺身とか生ものは今日の献立にはないし彼女は牛乳も飲まないのに、いったい・・・
(!・・と、とにかくもう限界・・よぉ。おトイレに・・・ぐく)
恥ずかしいがいかざるをえない。
油汗を流しユラユラと席を立ち、行こうとした瞬間、先生の゛待った゛が入った。
「五十嵐、どこいく。もう授業始まるゾ!」
「ト、トイ・・レ・・・に。くっ!」
「・・・嘘つけ、またか。そんなにオナニーしたいのかぁ!ああ!?」
「本当なんですぅ。・・も、もう・・はん」
「ったく。勝美さんどうします?」
「先生、いかせて上げて下さい。お願いします。多分お昼のお母様の手作り弁当が原因
でしょう。怪しげな色の食材でしたから。ふふ」
(・・・・ひどいっ!・・・くっ)
しかしこれはワナだ。
勝美はこういえばさすがに大人しい彼女でも最愛の母の悪口を言えば怒るたろうとふんだ
のだ。
腹を押さえながら魔子は訴える。
「ちっ、違います!!・・・お母さ・・んは・・そんな料理は作りません!」
「・・・でも五十嵐、腹痛いんだろ?」
「い、痛いです・・けどぉ。お弁当に・・当たった・・んじゃ・・な・い」
「先生、もういいですよ。明らかに彼女はお母さんをかばって嘘ついてますよ。五十嵐
さんあなたもほんっと聞き分けない困ったチャンねぇ。先生、素直になるまで彼女を裸
にむいて立たせて下さい。んで、この白鳥さんオマルを・・」
サっと手際よく勝美はオマルを出し、黒板の下に置いた。
「先生、手間かけてすみませんがイヤらしい彼女の服を脱がせて上げて下さい。大人の
男性に脱がして欲しいと五十嵐さんの心の声が聞こえました(笑)」
(ぁぁっ、・・・くぐーっ・・・ふぅ)
油汗を流しプルプルと下痢便をもらさないように耐える魔子のネクタイが解かれ次に薄い
シルクのようなブラウスのボタンを優しくはずしストッとスカートのバンドをはずすと
純白シンプルなブラとパンティーがクラスメイトの前に晒され、それも惜しげもなくはずすと
全身汗びっしょりな 魔子の裸体が晒される。
昨日と違い陰毛のまったくない綺麗な割れ目は彼女のロリータフェイスも手伝って幼くて
イヤらしいマニア受けしそうな全体像をかもし出していた。
「五十嵐さん、あなたが嘘を認めるのなら女子トイレへ行きなさい。男子ならともかく私
たちは誰もおなたの汚物を見て喜びません(笑)。でも、それを認めずお母様のお弁当
は世界一・・などという嘘をつくならばそのオマルでたっぷりと汚物を垂れ流しなさい」
(!!・・・・ひどいよ。ひ・・ひどすぎるぅ。・・うっく!)
彼女は昨日も泣き今日も悪人、勝美によって泣かされていた。
しかし今日は更にウンチを超・我慢しつつ泣いている。
しかも裸で黒板の前で立たされて・・・・
(ひどいよ。・・・・魔子が可愛そすぎるよ。)
少しだけ教室がざわついた。
朝礼時の最初こそ皆も魔子を軽視していたがここまで彼女が追い詰められるというのは
問題だ、と思い始めたのだ。
(何もあそこまで・・・なんか・・ねえ)
(最近勝美さん、ヒソヒソ・・・・)
そう、微妙にクラスメイトはこの時点で真実をつかみはじめていたのだが魔子は限界に
近づいていた。
(も、もうだめぇ。・・・も、漏れちゃう。・・あ、ふふ・・ん)
女子トイレには当然行きたかった。
樹里も仲の良かった友達もこっちを見ている。
もうこれ以上恥を晒すのはイヤだという自負も勿論あった。
だがそれよりも彼女は愛するお母さんを心の奥底まで信じきっていたから、ついに彼女
はお腹を抑えゆっくりとオマルに乗ったのだった。
クラス中が興味と沈黙で彼女を見つめているとついに彼女はヤっしまったのだ。
ブリ、ブブープー!!ピピー・・・
(・・・・・・・・・)
魔子は頭の中が真っ白になった。
その男臭い激しすぎる轟音と匂いに彼女自身がパニックになりかけていたのだ。
(も、もういやぁっ!!・・・普段の魔子のウンコじゃないよぉ。・・・ああ・・)
おまるに溜まったチキンカレー色の下痢便をカーッとただ見つめる事しか魔子は出来ない。
先生もクラスメイトももはやどういったらいいのか分からない状況なのだ。
臭いっ!!
とか
ウンチ漏らし魔子―!!
とか言うレベルではない様に思えてきていたのだ。が、勝美は鼻をつまみ相変わらずの
毒舌だ。
「くさっ!!・・・あんった何食べてんのよぉ。全く。あんた、そんなに皆に自分の醜態
を見てもらいたいの?快感なんだ。アハハハッ!!」
「・・・・違います」
「何が違うのよぉ。女子トイレいきゃいいじゃんか。先生!この子クリスチャンのくせ
にまた嘘ついて」
「違います。・・お母さんのお弁当を・・馬鹿に・・しないでよっ!!」
「!!!!!」
(・・・魔子、あんたそこまで・・・)
樹里もクラスメイトも、裸体を楽しむつもりだった先生までもがこの時゛真実゛を知った。
そう、五十嵐魔子は上に馬鹿がつく程正直で純粋なのだという事を・・・
勿論そうだとは知っているつもりだったがどこの世界にこんな恥辱を味わってまでも自分
の心を曲げない子がいるだろうか?
例えうわべだけでも自分の大好きな人達を罵倒出来ない清らかな心根を持つ少女、魔子。
いつもと違う強い口調に勝美も負けてない。
「じゃあその汚い汚物はなあにぃ?今日のお昼はカレーライスだったのかな?それより
アンタ、その格好でどうやってその男を惑わすお尻を拭くつもり?ふふん」
と、勝美はモップを取り出した。
「拭いて上げるよ、ケツだしな。それから」
知らぬ間に例の勝美の下僕はデジカメをスタンバイしていた。
「そのつもりじゃなかったけどね。さっきのあの高圧的な声と態度でカチンときたよ。
撮れたお前のウンチビデオは愛するお母さん宛てに学園から送ってあげるよ。さあて、
お母たま、どんな顔するかしらねぇぇ。」
(!!・・・・うううっ)
魔子に声はなかった。
もう彼女もなすすべもなく、うつろになった彼女の瞳は絶体絶命、白い羽をもがれた天使
に見えた。
が、そのモップを取り上げる子がいた。
樹里だ。
「・・・何すんのよ。・・・あんた、私にこんな事してどうなるか分かってんでしょうね!」
睨む勝美。
が、樹里は動じない。
「分かんねえよ、そんなの。あ、奈美、真樹、来てよー!」
ポッケからティッシュを出し樹里も、奈美たちも魔子を背後から優しく抱きしめ、腰を
浮かして丁寧にお尻を拭いた。
(樹里ちゃん。奈美ちゃん。真樹・・・)
拭かれながら魔子は感極まって案の定、目には涙をいっぱい溜めていた。
この光景にためらっていた他のクラスメイトたちも彼女を人垣で保護する様に集まって
きてくれたのだ。
勝美は予想外の展開にただただ黙っているしかなく頼みの先生ももうダメだ、という
表情で彼女らを見ていた。
お尻を拭き終わった樹里は魔子に謝った。
「魔子、シカトしてごめんよ。あたし達もアイツが怖かったんだよ。・・友達失格だよね
・ ・・」
「ううん、そんな事ないよ・・・私、嬉しかったよ。・・・うっ、樹里ちゃん」
安心したのか魔子は裸で樹里にしがみついた。
クラスは暖かい雰囲気に包まれていた。
時よ、この幸せな時よいつまでも―――――――――――――。
そう願わずにはいられない魔子だったが、自体は思わぬ急展開を迎えようとしていた。
第5話・完 次へ