体罰学園特別編 転校生Aの悲劇・・・ 6
熱美は顔を赤らめながら水着姿のまま小栗に連れられて保健室へといく。
オグリサマ・・・
加藤にさわられたお尻の事などすっかり忘れ彼女は今、ギザ乙女チックモードに入ったといえる。
その小栗が更に嬉しい一言を言う。
「・・・・久しぶりだな、熱美。」
「・・・・・・・・・う、うん・・」
え?
えええ(゜Д゜)!?
先生、私の事、私の事、覚えていてくれたんだ・・・・
感激した。
もう死んでもいいと思ったというよりクラクラして本当に保健室で気絶してしまいそう・・・
嬉しいな・・・うふふ・・・
大きな小栗の背中を見ながら彼女は思った。
だが、保健室のドアを開けた彼女の瞳に飛び込んできたものは痛々しいまでにアザだらけにされ治療を受けている
今一番会いたくない人物、山本香織だったのだ。
「・・・よぉ!頑張ってるか!」
「・・・先生・・・・」
ゆっくりと伏し目がちにうなづく香織とそれを見つめる小栗。
熱美の瞳から笑顔が消えた。
ベットで熱美は寝かされ小栗は香織と談笑していた。
ふうん・・・
ネクラ、プライドの高い女と女子には死ぬほど評判の悪い香織だが小栗とは普通に会話し笑う。
むしろ勉強が出来るだけで根は普通のいい子なのかもしれない、と熱美はふと感じた。
でも
大嫌い。
少なくとも恋敵。
そうこうしている内、小栗は香織にとんでもない事をいい始めた。
「・・・この学校をやめなさい」
え?
「山本、お前はよく頑張ったよ。カゴの鳥から脱出しもう君は自分の意思でなんでも出来る。きっとどこへいっても。
正直、君が沢山の教師たちのオモチャにされるのを見るのはもう俺は・・耐えられないんだよ」
本音だろう。
それは恋愛でなくても誰でも思う事だ。
むしろ教師として彼女を誘導してついて来てるこの子に悪い、と思う小栗はやはりまともである。
・・・・・・・・・
熱美は何をしゃべったらいいか・・・分からなくなった。
彼は彼で己の限界を分かっていた。
大ゴボウや外村だけではない。
この学園自体のシステムを変える事は1000人近い人間の人生を変える事であり自己犠牲を払ってまで誰も
無謀な改革についていくなんて出来ないのだ。
だから熱美が迷った゛転校゛の処置を香織の為に小栗は考えていたのだ。
「・・・この学園は国家軍隊のように法律を曲げる者に対して生徒たちの゛性゛を恐怖で縛る。
きっとこれからも変わらないだろう。」
だが香織は小栗の目を見、言う。
「卒業まで香織はここにいます。負けません。何をされても・・・例え先生がいなくなっても香織は訴え続けます」
「・・・どうしてなの?」
熱美だ。たまらず会話に割り込んできたのだ。
「あなたは・・あなたは沢山の生徒や教師たちには・・裸・・にされどうして逃げずに続けられるの?」
「・・・信じているからです。」
「何を?」
「・・・小栗先生を信じているからです・・・」
言うと香織は立ち上がり、一糸まとわぬ姿で外へ出て行く。彼女は今、危険人物として大ゴボウたち教師の下で
屈服するまでたっぷりとお仕置きされる毎日を送っていたのだ。
熱美は声がなかった。
要するにやはり彼女は、彼女は小栗の事が好きなのだ。
だから体罰も越えていく。
沢山の人々に裸を、痴態を見られてもいい。全て失ってもいい。
ただ、ただ小栗順にだけは本気の自分をわかって欲しい・・・
本気の愛の姿がここにあった。
小栗は言う。
「・・この前はありがとう熱美。でもな、先生いじめられてる訳じゃないんだ。闘っているんだよ。だから痛くない」
熱美の頭をなで小栗はゆっくりと保健室を出ていった。
・・・・・・・・・
ベットに包まり熱美は泣いた。
「うぇっ・・・うっうっ・・えぐ・・・ぐ」
それは恋の終わりであり自分にはどうする事もできないという烙印を押された瞬間であったのだ。
小栗は好きだ。
だがいくらなんでも裸にされ殉教者のように暴力に耐えるなどできない。
かくして普通の子、熱美の恋は憧れに変わり青春の1ページとして彼女の甘酸っぱい記憶として鮮明に残っていく
のであろう。
熱美は頭が真っ白になった。
立ち上がろうにも力が入らない。
そこへやってきたのは彼女にエロい行為をした加藤ケイタだった。
「・・・ごめんな。俺、悪気があってやったんじゃなくって・・・ほら」
「・・・え」
「立てるか?」
「あ・・う、うん・・・」
熱美は加藤と一緒に教室にゆっくりと戻って言った。
この日、香織は外村たちに裸にされたっぷり生徒たちに晒された後、四つんばいで連れまわされ、逆らい、そして
理不尽な暴力によって何度も気絶させれた。
体罰学園特別編・転校生Aの悲劇7に続く